とくまる在宅クリニック

医療用麻薬の内服が困難になったら

query_builder 2024/02/08
コラム

がん患者の緩和ケアでは、痛みや不快な症状を軽減するために医療用麻薬がしばしば用いられます。

しかし、吐き気、嘔吐、飲み込む力の低下、意識の変化など様々な原因で内服困難になることがあります。

内服が困難になった際の代替方法と、その選択肢を検討する際の重要な考慮事項について紹介します。

医療用麻薬の代替投与方法と具体的な製剤名

経皮吸収型鎮痛剤

  • フェンタニルパッチ(商品名:デュロテップパッチ、フェントステープなど)は、持続的な鎮痛が必要な患者に適しています。
  • パッチとして皮膚に貼り、薬剤が徐々に体内に吸収される方法です。飲み込む必要がなく、一定の鎮痛効果を持続させることができます。
  • パッチは一定期間ごとに貼り替える必要があります。

座薬

  • モルヒネ座薬(商品名:アンペック座薬など)は、定期的な使用やレスキュー(突発的な痛みの際の追加投与)に用いられます。

  • 舌下錠(バッカル錠)

アブストラル舌下錠は、がんによる突発的な痛みに対応するための麻薬性鎮痛剤です。

フェンタニルを有効成分としており、舌の下で速やかに溶けるため、迅速に鎮痛効果が現れるのが特徴です。内服が困難な場合や、迅速な痛みの緩和が求められる場合に適しています。


持続皮下(静脈)注射

  • 持続皮下注射: 持続的な鎮痛が必要な場合に選択される方法です。ポータブルなポンプを使用し、薬剤を一定の速度で皮下に持続的に投与します。
  • PCA (Patient-Controlled Analgesia) 法: 患者が必要に応じて自分で注射薬を追加投与できるシステムです。痛みのコントロールを患者自身が行えるため、痛みの管理が向上します。
  • モルヒネ、フェンタニル、ヒドロモルフォンなどが皮下注射に用いられます。在宅医療においても行うことができます。


まとめ


内服が困難になっても緩和ケアが中断してしまうわけではありません。

医療用麻薬以外の薬剤についても、投与経路を変更することで継続していくことが可能な場合があります。