とくまる在宅クリニック

高齢者の食事量低下

query_builder 2021/09/15
コラム

低栄養状態になっているか

簡便な指標としては体重

1か月で5%以上、3か月で7.5%以上の体重減少があれば中等度以上の栄養障害


血液検査

アルブミン(長期的な指標) 3.5g/dl未満

より短期的にはプレアルブミン 10mg/dl未満 検査値は各種疾患の影響を受ける

       トランスフェリン

また慢性炎症は栄養障害につながるため合わせてCRPも評価する


食事量低下の原因

独居で食事の準備が困難(社会的要因)

食事に対する意欲の低下(精神心理的要因) 

  うつ病、認知症(進行すると食物の認識も困難に)


口腔内の問題(義歯不適合、難治性の口内炎、味覚異常など)

内分泌的異常 甲状腺機能、副腎機能

慢性心不全(消化管血流低下、腸管浮腫)、慢性腎臓病など

悪性腫瘍

嚥下障害 (嚥下困難も食思不振につながる)

慢性炎症

医原性(薬剤など)

一時的な脱水→補液で対応

など


まずは治療可能な原因に対して改善を試みる


原因のはっきりしない食欲低下に対する処方

スルピリド→コウノメソッドで推奨されている 錐体外路症状に注意が必要


ミルタザピン少量投与 


補中益気湯 


人参養栄湯

https://doi.org/10.32160/yakkyoku.ra.2019-0004


リバスタッチパッチ(認知症の食欲低下、意欲低下)

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30864298/